「同級生リメイク」と、ヒロイン「黒川さとみ」の闇。

  • 2020年10月23日
  • 2020年10月23日
  • コラム
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「同級生」というゲームを知っていますか?

これ「知ってる!」という人は、まぁ、私たちと同じ、結構なオトナだと思います。
1992年に、elfという会社から発売された美少女恋愛ゲームです。
ジャンルとしては18禁になり、恋愛だけでなく、性的な色々まで描かれます。
古くは「ときメモ」に性的なものがミックスされた、とお考えください。

設定として、18歳こと高校三年生の男子主人公が、高校生活最後の夏休みを生きる、というものです。
その中で、10人以上のヒロインと出会い、恋愛をしていく、という内容です。とてもシンプル。
ちなみに夏休みといっても、8月いっぱいではありません。
アルバイトをして資金を貯めていた、という理由で、8月10日から開始します。
そこから8月31日がラスト。約20日間です。
その限られた期間の中、主人公は夏休みの学校であったり、街中であったり、色々なところを歩き回り、様々な女子たちと出会います。
相手も、文字通り自分の「同級生」たちに限らず、ナースやOL、大学生からキャバクラ嬢、さらには学校の先生や校医に近所の人妻まで、多岐にわたります。

まぁ、倫理的なものはおいといて。そこはゲームですから。

この同級生。
何がスゴイって、シナリオがスゴイのです。

そもそもelfの社長兼シナリオライターである蛭田昌人さんという天才がいるのですが、elfのゲームはほぼすべて、その方がシナリオを描かれています。
このシナリオが…もう素晴らしいのです。

ユーモアにあふれるだけでなく、涙と感動とドラマあり…。
いえ、もう本当に陳腐な表現しかできず申し訳ないのですが、自分の気持ちのすべてです。

ただもう蛭田さんは、途中でゲーム制作から引退されてしまったのか、elfのシナリオは別の方が担当されてしまいました。一つのゲームのシナリオライターさんが「実は蛭田さんでは?」という憶測がネットであがったこともありましたが、いや、でもストーリーの内容からして、個人的には蛭田さんではない、と思います。何にせよ、蛭田さんの存在は、elfからなくなってしまいました。
そしてその数年後、elfは完全にゲーム制作を終了してしまい、さらにelfはウェブサイトすらも閉鎖されてしまいました。
ただゲームの一部は、FANZA(旧DMM)にて販売は続けています。

そんな同級生がつい最近…!
リメイクされることが決定しました。
すごい! 素晴らしい!

もう、これだけでこの記事を書きたいと思ったわけです。
まさに30年ぶり。すさまじい。
軽く古典ではないかと。源氏物語とか徒然草とか、そんなのと一緒レベルでないかと思うのです。

さらにイラストも現代の人気イラストレーターさんにより大きく描き直され、文字通りリメイクです。いえ、もちろん元の絵も素晴らしいのですが、新たな絵になると、これはこれで新鮮です。

ちなみに自分自身は、つい先月、あらためてプレイしたいと思って、FANZAでWindows版を購入していました。知っていたらもう少し待ったのに…! いやでも、それでも買う価値があるほどのゲームです。本当に。

さてこの同級生には様々なキャラクタが登場します。

この中でエスソフトが一番好きなのは、このキャラです。

王道ですね。
同級生を代表する、お嬢さまキャラです。

ちなみに同級生が発売した当時の人気投票では、

こちらの「田中美沙」が一番人気だったそうです。
スポーティで男勝りな少女です。

ちなみにすべてのキャラクタにたいして色々と言いたいことがあるのですが、もっとも記憶に残っているのは、このキャラクタとのやりとり。

このキャラクタとの初Hのシーンで
「じゃあ、私と結婚してくれる!?」
と質問を受け、とにかくシッポを振るような気持ちで
「もちろん!」と答えたところ、
「そんなわけないでしょ!」とキレられてフられる、というのは、いまだに記憶に残っています。
なるほど、気軽に結婚トークをしてはいけないものだ、という人として当然のことをこのときに学びました。

さて、そんな中、今から考えても、かなり闇が深く、思い出深いキャラクタがこちら。

黒川さとみ。
もうリメイクまで出てる時点で「ネタバレ」を気にされる方はいないと思いますが、まぁ、ネタバレが気になる方は読まないでください。大丈夫ですよね?大丈夫だと思いながら話を続けます。

この黒川さとみ。
主人公の幼なじみで、主人公のことを大好きです。
しかしその思いがうまく伝わりません。しかしそんなとき、主人公のライバルである、イヤミな色男が、彼女にアプローチをします。
その色男も、実は冒頭のヒロインである「桜木舞」のことが大好き。しかしその思いが遂げられず、悔しい思いをしていました。舞も主人公のことが好きなのです。
すなわち色男もさとみも、思い人への気持ちが届かないという悩みを抱えていました。そんな中、色男は、主人公への恨みから、このさとみを口説きます。
そしてさとみも、思いが遂げられない悲しみから逃げるように、この色男と、深い関係になります。
しかし悲しいことに、さとみは主人公のことを忘れることはできません。

色男は、さとみからも心から愛されることがなく…。その怒りから、さとみを性処理の道具として扱い、冷たい態度を取ります。

このへんの流れで、主人公の「最後の夏休み」になるわけです。
すなわち主人公は、さとみが突然に体育倉庫で泣いていたりするのを目撃し(もちろん「事後」です)、その悩みや理由を聞くうちに、今話したような「経緯」を知る…という流れです。

そしてその上で! その上でさとみを受け入れ、さとみと生きていくことを誓うことこそが、さとみと迎えるエンディングなのです。

重い。重すぎる。
おそらくこのゲームの中で、一番受け入れるのに勇気と度量が要求されるキャラクタかもしれません。

今でこそ「寝取られ」というジャンルがあるわけですが、これはこれで、寝取られともまた違う、「好きな女の重い過去」です。寝取られ趣味の方も、これはこれで快感を抱けるのかは不明です。
でも、だからこそ受け入れたときに、深い慈しみと愛の証明につながっているような…。そんな風に思います。

もちろん他のキャラクタにも悩みや葛藤はたくさんあるのですが、ただこの「さとみ」だけが、不思議な余韻あるエピソードを持っているように思えました。

いずれにしても、一人一人のキャラクタにドラマが詰まっている同級生。とてもお勧めです。
エスソフトの作品を好いてくださる方であればぜひ楽しんでいただけると思いますので、見プレイの方は、ぜひ見ていただけるといいかもしれません。


リメイク作品はこちら。

何にせよ私たちも新作頑張ります。

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